皆さんはVOCALOIDって知ってますか?
「は?知らない人なんて今居なくね?(*ノε` )σ」
という人が多いかと思います。
確かに今では知らない人なんて居ないくらいの知名度になりました。
しかし今から4年ほど前の2007年では、
一般人はもちろん、ヲタも知らないような存在でした。
実はVOCALOIDは既に2004年に発売されていました。
この頃はほとんど知名度0の状態です。
ところが、
この後クリプトンから発売されたVOCALOID2シリーズが一躍有名になりました。
このシリーズは、
単なるソフトウェアから、バーチャルアイドルへ。
こういったコンセプトで作られました。
その為イラストなどを付け、よりアイドルっぽさを売りにしました。
とはいえ、簡単には売れませんでした。
そんな中、一気に世の中にVOCALOIDを知らしめたのが「初音ミク」。
実はシリーズで3作目でした。
これだけ売れたのは色々な要因があると思いますが、
大きな要因は初めて人気声優を起用した点ではないでしょうか。
パソコンで作った自分の歌を人気声優に歌ってもらえる。
こんな嬉しいことは音楽作る身としては他にありませんからね。
そこで、いろんなコンポーザーが奮って曲を作り、
当時一番賑わっていたニコニコ動画に投稿するというのが始まりました。
これを期にDTMを始めた人も居たと思います。
なので、当時はクオリティはあまり問われず、
ただテンポが良いとか、絵が可愛いだとか、
そんなのでワイワイやってる時代でした。
クオリティ低くてもそれなりに皆が見てくれて、いろんな意見をくれる。
制作者と視聴者がとても近い存在でした。
ですが、それは長く続きませんでした。
「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」がJASRACに登録された時では無いでしょうか。
VOCALOIDやニコニコ動画の状況が一気に変わったのです。
何が起こったのかというと、
まず、商売の匂いを嗅ぎつけてプロ、アマ問わずいろんな人がやって来ました。
それに乗じていろんな人がニコニコ動画に集まるようになりました。
自然とクオリティは上がって行きます。
見る人の耳、目も肥えていきます。
クオリティが高いものが良、低いものが悪という構図の完成です。
これは決して悪いものではないんです。
良いものは良い、なんにも悪くないんです。
でも、頑張ってる作品もそれなりに評価がもらえるのがニコニコ動画の良い所だったのも事実です。
そういうニコニコ動画を知らない人がたくさん入ってきました。
クオリティが低い新人を下手だ下手だと言う人も増えました。
悪いことでは無いかも知れません。
ただ、制作者と視聴者が遠くなりました。
視聴者や運営が審査員のオーディションの様なものですね。
事実人気が出ればカラオケ化、CD化も夢ではないのです。
2011年現在、ニコニコ動画に行けば高いクオリティのプロ顔負けの曲を無料で聞けます。
「何もかも...変わらずにはいられないです。」とはホントにその通りで、
ここまで発展したのは良いことなのかも知れません。
ただ、本音は少し寂しいです。